個別指導 という名の罠

中学受験も2月の天王山に向けていよいよ本番の目白押しの時期になりました。

一方、今年度の受験生以外は、2月から新学年扱いとなり、各塾では新規生徒の募集も日に日に広告が増えてくる時期です。

 

塾といえば、一般的には集団塾をさしますが、その集団塾での授業をフォローしますといううたい文句で、大手の集団塾では個別指導塾が併設されています。

集団塾と個別指導塾との違いやメリット、デメリットはまた別の機会にお話しします。

 

今日は、個別指導についてのお話です。

個別指導も完全11での指導をご家庭様はイメージされることでしょう。

確かに、11の指導ではあるのですが、実際に個別指導塾で体験されたりして、お話を聞かれるとよいと思いますが、実は12での指導をされているのに、個別指導塾とうたっている塾は少なくありません。

 

先生が一人で、生徒が並んで二人いるという場合です。

学年や、科目が同じ場合もあれば、全然違う場合もあります。

例えば、5年生の算数と4年生の理科を教えているというような場合を想像してみてください。確かに、子ども側からは11です。

教える側は二人に同時に教えているわけです。

実際に教える立場で申し上げれば、できないことはありませんが、結局は答え合わせの指導しかできないのが現実です。

 

つまり、一人ひとりに問題やプリントを渡して、解いてもらいます。

ここで、「わからない」と言える子どもと言えない子どもがいます。

先生は、一度に二人の顔色をうかがうことができても、考えているのか、迷っているのか、わからないかは、子どもの発言なくしては分かりません。

これが、実情です。

 

完全11での指導でさえも、子どもからの発言なくして、いかにして子どもの気持ち、心の動きを捉えたらよいのでしょうか。

日々、同じ生徒が同じ時間に通ってくれるならまだしも、週に1~2回、場合によっては、分からない時だけ予約を受けて指導するとするなら、果たして教える側は子どもの気持ち、状況を見極めたうえでの指導をするということが、大変難しいものです。

 

そこに、私どもの教室の意図があり、必ず他の生徒様と時間が重複しないように調整をとり、確実に11で指導するということにしています。

 

やや宣伝のようになってしまいましたが、個別指導といいながら、実態は12、あるいは、集団授業の傍ら、生徒は別室でポツンと一人にされ、自習のような形で、先生が時々様子を見に行く、そしてその際に答え合わせや、わからない所を教えるというような塾もあるのです。

 

分からないところがあったら、いつでも聞きに来てください。

集団のフォローをします。模試のフォローをします。

などと、親御様を安心させるような心地よい言葉でそーっと囲い込みが始まります。

囲い込まれたら何が起きるのか?

そんなこともわからないの?

それは〇年生でやったよね?

あるいは、まだ覚えていないの?

といった、教える側のエゴがてんこ盛り。そして、子どものプライドは傷ついていくという崩壊への道が始まります。

励ましではないのです。

 

それは、罠です。

お子さま一人ひとりの性格などを加味して、決めるのがよいでしょう。

個別指導は、本来、一人ひとりに合わせた指導をするためのものです。

もちろん、集団が苦手というお子さまもいるでしょうから、その場合は、わざわざ集団に参加する必要はないと思います。

個別指導は、本来お子さまに合わせた指導を、思うがままそのお子さまがもっている能力を存分に伸ばせるところでなければならないと考えています。

 

個別指導だからこそ、わからない所はいつでも教えてもらえることができるし、当然、模試の振り返りも必要あれば一緒に振り返りをして、その子の弱点補強のための次の一手を考えます。

個別指導の良さを、上手に活用することはとても大切なのです。