読解力がないと中学受験で国語の偏差値が上がらない理由 その2

なぜ読解力がないと国語の偏差値が上がらないのでしょうか。具体的な理由を考えていきます。

読んだ内容について対話をする

次に、読んだ文章の内容がどのようなものであったのか、だれが出てきたのか、といった内容の確認をしていきます。子どもたちが文章を理解していれば、登場人物の名前やどんな内容の話であったかということがスムーズに出てきます。しかし、理解できていない場合には、話を進めても全然出てこないのです。

 

はじめのうちは保護者も「なんで読んだのに言えないの」とか「何を読んでたの」といった気持ちが出てくるでしょう。しかし、トレーニングをしない限り、正しく文章を読み取ることができるようにはなりません。そこで、できていないことを責めるのではなく、一緒に読み直して何が書かれていたのか確認していくようにします。確認する作業を通して、少しずつ登場人物や話の内容を整理しながら読み進めることや文章を読む際の集中力を身に着けることができます。

 

文章の内容が理解できるようになってきたら感想を話し合う

文章の内容が正しく頭に入るようになってきたら、次に文章に書かれている内容をもとに親子で意見交換をするようにしましょう。ここで、子どもたちが感じたことに否定するのはやめましょう。否定されると「自分は正しく文章が読めていない」「間違えているんだ」という気持ちを持ち、国語の苦手意識が克服できないだけでなく、どんどんと嫌いな気持ちが高まっていきます。内容を読み誤っている場合には、やさしく「こういう風にとらえたんだけどどう思う?」と自然に子どもたちに気づかせるよう促していきます。

 

保護者の意見を聞くことで、子どもは「こういうとらえ方もあるのか」と視野が広がったり、意見交換をする楽しさを知ったりすることができます。この経験が、国語が楽しいと思えるようになったり、読解力を身に着けたりすることに役立つのです。