12月も半ばを過ぎると、子どもたちにとっては、お楽しみの期待がどんどん高まり、
何となく落ち着かない日が続きます。
それは、冬休みもそうですが、クリスマスとお正月がやってきて、
子どもなりの皮算用が始まるからなのでしょう。
ところで、いまやクリスマスは世界中のイベントと化しておりますが、思い起こせば私が幼少の頃、
絵本や世界名作全集などによく出てくるクリスマスとサンタクロースについて考えたことがあります。
サンタクロースはマントルピースの煙突から入ってきて、マントルピースの淵に靴下をぶら下げておく。
そうすると、クリスマスの朝、サンタさんからのプレゼントが入っているというものです。
しかし、現実は、クリスマスツリーの周りにプレゼントが置いてあるというのが一般的だったのではないかと思います。
あるいは、子どもの枕元にプレゼントが置いてあるということもあるのではないでしょうか。
子どもながらに、日本にもマントルピースがある家もあったでしょうが、昔は薪ストープや石炭ストープが
日本の家庭では一般的で、かすかに煙突らしきものはあったのでした。
そして、この煙突からサンタが来るのかな?などど、子どもながらに、今思えば間抜けな感じもしますが、
真剣に考えたこともありました。
今ではエアコンが一般家庭にはあって、煙突の姿形を見ることはまれです。
たまに、住宅街を歩くと、大きな洋館には煙突があったりしますから、恐らくマントルピースがある
おうちなのだろうなと眺めながら散歩したりします。
さて、先日小学生の子どもたちがクリスマスのプレゼントの話で盛り上がっていたところに、
意地悪な私は水を差すように「ところで、おたくはサンタさんがやってくる煙突はあるのですか?」と質問したところ、「煙突ってなに?」と返ってきました。
「うーむ。。。」
これでは、「煙突がないとサンタさん入れないのではないかしら?」というこれまた意地悪な質問を用意していたものが使えませんでした。
現代社会において住環境が整備され、それが当たり前の中で生まれ育つと、子どもに限らず人間の欲望は増幅していくものです。
贈り物に対する感謝の念は置いてきぼりにあって、毎年毎年その欲望の金額が高まることが、
人間の欲を満たすという構造へとなっていくのでしょうか。
あ~、くわばらくわばら。。